50年構想
“美浦中学校五十年構想”とは、新しい校舎を建てていただいたことに対する感謝の気持ちを心のたすきで後輩たちにつなぎながら、自分たちの孫子の代まで、美浦村の財産として校舎や机などを大切に使い引き継いでいこうとする宣言文です。
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平成20年6月2日、新校舎が完成し、新しい教室で生活できるようになりました。冷暖房の完備、エレベーターやベランダの設置、新しい校舎は、落ち着いた木のぬくもりを感じつつ、最新の設備を兼ね備えた近代的な建物です。 現在、美浦村は決して豊かではありません。しかし、そんな中にあって、私たちのために村民の皆様の力で校舎を建ててくださったことに心から感謝したいと思います。 取り壊されることになった今まで私たちが生活していた校舎、たくさんの苦楽を共にし、友と学び夢を語り合ってきた四十数年、本当にありがとう。どれほど世話になってきたか分からない校舎ですが、私たちは軽い気持ちで傷つけてしまったこともありました。机の落書き、壁や天井に空いた穴などの痕跡が至る所に見られます。決して謝っても許されるものではありません。 もし校舎が声を出すことができたなら、怒り狂い、怒鳴り叫んだ時もあったことでしょう。でも、校舎は何も言いません。きっと傷つけてしまった人の本当の優しさを知っているから、一瞬の過ちであることを知っているからだと思います。 そこで、私たちは感謝の気持ちを込めて最後まで清掃をします。取り壊されるからといって汚れたままにはしておけません。私たちは感謝の気持ちを態度で示します。心を込めて隅々まで掃除をしたいと思います。 新しい教室、少し広くなった新品の机、大きくなったロッカー、私たちはこの校舎に最初に入れることができる喜びをいつまでも忘れないでいたい。この感動をもち続けていきたい。そして、孫子の代まで村の財産として使えるように、その第一歩を態度で示していきたいと思います。 この志を、五十年にわたり後輩たちに引き継いでもらえることを期待し、感謝の気持ちを心のたすきでつないでいきます。私たちが六十を過ぎ、美浦中を訪れる日があれば、後輩たちが知恵を出し、汗を流しながら美浦中の伝統を受け継いでくれている姿を見せてほしいと願っています。 五十年後は、校舎の腰板は渋みを増し、至る所に老朽化の跡が見られることとは思いますが、感謝の気持ちと謙虚さ、そして物を大切に使い受け継いでいこうとする精神がずっと後輩たちに宿り続けていることを期待します。
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校舎に感謝する会
「校舎に感謝する会」を開きました
平成20年6月2日、新校舎(A棟)の完成を祝って、「校舎に感謝する会」を開きました。
その中で、新校舎を大切に使うために、次のことが決まりました。
- 机・椅子は3年間同じ物を使用する。クラス毎に定期的に点検して、大切に使っていく。
- 故意に傷つけてしまった場合は、自分の責任において修理する。
- 卒業時に、自分が使った机や椅子に対する思いを後輩へのメッセージとして残す。(入学式当日、初めて自分の席に座った新入生は、机の中に手紙があるのに気づきます。読んでみると、先輩からのメッセージでした。)